上司から仕事の指示をされるのは当然のことです。しかし指示してばかりで、上司本人は仕事をしていないというケースがよくあります。
なんでも部下に仕事を押し付ける上司がいると、毎日仕事に追われてしまうでしょう。また精神的なストレスも大きくなっていきますよね。
我慢をして許容範囲を超える仕事をするのは、心身共に良いことではありません。また上司が変わらない限り、状況は一向に改善していかないことになります。
そこで今回は、仕事を押し付ける上司の対処法を紹介します。上司の意識だけでなく、自分の意識もコントロールしてより良い環境で仕事ができるよう努めてください。
上司が仕事しない…仕事を押し付ける上司の対処法とは?
同じ意見を持つ社員と一丸になって直接苦情を言う
上司が仕事をしない場合、必ず同じように不満をもつ社員がいるはずです。ただ当たり前の光景になりすぎて、誰もが見ないふりをしているのでしょう。
日本人はとくに『空気』や『流れ』を大切にします。状況を読んで、『見ないふり』『気づかないふり』をするのが得意なのです。
好感度の高いタレントがいると、自分が好きでなくても悪く言うことはできません。しかし不祥事を起こして好感度が下がると、途端に手のひら返しで多くの人が悪く言います。
つまりは多数決に従うような風潮があるのです。そこで上司が仕事をしないということを言いやすい空気や風潮を作るようにしてください。
①最初は不満を言わせるよう仕向ける
まずは他の社員の口から不満を吐き出すように仕向けましょう。言いにくい雰囲気でも、一度言葉にすることで噴き出すように不満が爆発するものです。
会社を離れた場所や時間で会話を切り出してください。
「今日大変だったね」
「〇〇さん(上司)に指示されたの?」
「あれ?でも〇〇さん(上司)今日は定時上がりだったよね?」
このように何気なく不満を引き出すように会話をするのです。そうすると会話の相手は、つい上司への不満を漏らしてしまうでしょう。
そしたら乗っかり「わかる!」と同意してください。これでもう仲間は1人できました。
②少しずつ人数・仲間を増やす
上記①のように少しずつ人数や仲間を増やしていきましょう。最初に仲間になった人にも協力してもらえば、相乗効果でどんどん派生していきます。
③上司はおかしいという空気を作る
仲間を増やしていくことで、いつの間にか社内の空気が『仕事しない上司への不満』に包まれます。今までのように見過ごすことができなくなるのです
④社員一丸となる
社内が上司への不満で一体化すれば、一丸となって苦情を言うのも簡単です。『皆ですれば怖くない』とは、まさにこのような状態でしょう。
社員が一丸となれば、向かうところ敵なしです。上司の悪いところを具体的に伝えるようにしてください。ここでポイントとなる事項を紹介します。
①代表者がとりまとめて伝える
社員一丸となったからといって、大多数で抗議をするのは避けましょう。最初は代表者が社員の意見をとりまとめて上司に伝えると良いです。
②具体的な事案を伝える
仕事をしないということを抽象的に伝えるのではなく、具体的な事案を伝えましょう。上司が言い逃れできないような具体性を持たせることが必要です。
③他の社員がいないところで話す
仕事をしない上司であっても、立場やプライドがあります。苦情は人前で伝えるのではなく、時間を作ってもらい他の社員がいないところで話してください。
④改善してほしい内容まで伝える
苦情というのは、悪いところだけ責めても意味がありません。それにより、どのような害が出ているか。またどう改善してほしいかまで伝えましょう。
⑤あくまで上司に期待していることを伝える
苦情は、上司を追い出すために伝えているのではないことをはっきり伝えましょう。あくまでも期待しているからこそ話していると言うだけで上司の気持ちも大きく変わります。
匿名で苦情の手紙を出す
上司という立場ですから、なかなか直接伝えるのも難しい場合もあります。そんな時には、匿名で苦情の手紙を出してください。
匿名での苦情であれば、上司は部下を特定できません。また匿名だからこそ、効力を増す威力があることもあるのです。
例えば、あなたのポストに悪口が書かれた手紙が投函されたとします。手紙に友人の名前が記されていれば、ピンポイントで思い当たる節もあるでしょう。
また友人からの手紙一枚に振り回されることもないでしょう。すぐに手紙のことなんて忘れてしまうかもしれません。
しかし匿名の手紙がポストに投函されていると、ずっと不安が続きます。誰が自分を悪く思っているのかわからないので、怖いのです。
『いつ』『誰と』『どの』出来事についてのことかもわかりませんよね。だからこそ思い当たる節も無限に考えてしまうわけです。
上司も同じです。匿名の苦情の場合、誰かわからない不安があります。だからこそ誰に対しても心を入れ替えて接しなければいけなくなるでしょう。
匿名だからこそ。仕事そのものの考え方や方針を変えるきっかけになるはずです。
仕事をしない様子をまとめて会社の人事へ改善を依頼する
部下が直接言っても意味のない時や、言える状況でない場合もあるでしょう。そんな時には、第三者に改善依頼をするべきです。
第三者というのは、上司を動かせる力のある人でなければいけません。会社の中では、人事や上司よりも立場が上の人になります。
個人的な愚痴や不満ではなく、『仕事をしない』のですから致命的です。会社組織の人であれば、早急に改善しようと思うでしょう。
報告をする時には、仕事をしない様子をまとめて伝えてください。勤務時間に具体的にどのような行動をしているのかを時系列にまとめると良いです。
こなしている仕事量を評価してもらうようお願いする
上司が仕事をしないことで、自分の仕事は増えているのであれば正当に評価をしてもらいましょう。受け持つ仕事量が自分の許容範囲を超えていることを伝えてください。
納得できる対価があれな、仕事にもやる気を持って臨むことができます。無償で上司の仕事を押し付けられているからこそ、ストレスになるのです。
一番明確なのは、昇給・賞与や昇格です。上司の仕事まで引き受ける見合った給与がもらえるのであれば、仕方ないと思えますよね。
まずは上司本人に伝えてみてください。もし何も変わらないのであれば、人事に掛け合い仕事量と給与バランスについて話し合うとい良いでしょう。
自分が影の上司になる
上司は仕事をしないのではなく、仕事をする能力がないのです。そのため自分たち部下が仕事をしなければ、会社は回らなくなります。
『上司はいない』『自分がやる』と割り切って懸命に働きましょう。上司よりも自分の方が能力あると思いながら仕事をすれば良いのです。
そして自分を『影の上司』だと思い込んでください。つまりは縁の下の力持ちのような存在です。一見地味に感じますが、影や縁の下で動いてくれる人がいないとすべてが崩れてしまいます。
土俵で仕事ができるのは、すべて影や縁の下の存在があるからなのです。そう自分に言い聞かせるだけでも、やる気が出てきますよね。自分を奮い立たせるように意識を変えてみましょう。