自分自身が「尊敬できる人」になる
上司が尊敬できないのであれば、自分自身が尊敬できる人になるのも対処法の一つです。必ずしも目標を上司に設定する必要はありません。
仕事をこなし、自分で仕事を管理できる位置につけるよう努力すれば良いのです。目標に集中することで、尊敬できない上司にも意識が行きにくくなるでしょう。
具体的に尊敬できる人になるポイントを三つ紹介します。
①決断力をもつ
仕事をするうえで、判断して決断する場面は多いです。そこで正しい決断をできる人は尊敬される人になります。
決断力をつけるには、知識と経験です。自分の持つ引き出しを増やし、取捨選択することで決断に結び付きます。
またぶれない軸や信念、原点があることも大切です。何を決断する時も一つの軸が明確であれば、それを基準にすることができるでしょう。
②誰に対しても平等に接する
偉い人にはヘコヘコし、弱いものには偉そうにする・・という人は尊敬できませんね。人なので好き嫌いや合う人合わない人はいるでしょう。損得だって考えることがあります。
それでも誰に対しても同じ目線と態度でいることは必要です。それが信頼感につながるのです。必ず平等を心がけて仕事をするようにしてください。
③自分にも他人にも厳しく
尊敬できない上司に多いのが、他人に厳しく自分に甘い人です。遅刻するなと言いながら、自分が毎回遅刻してくるような人ですね。
まず他人に指摘をする場合は、自分ができているかを確認しましょう。そのうえで他人に対して指摘するよう心掛けてください。
受け入れて付き合う
上司のことを尊敬できないのは仕方のないことです。そこで無理に尊敬しようと思わず、とりあえず仲間だと思って根気よく付き合うようにしましょう。
じっくり長く付き合っていれば、自然と情も湧いてくるものです。上司の私生活も見えてきて「この人も一所懸命生活しようとしいているんだな」などと思えてくることもあります。
『尊敬できない→拒絶』と決めつけるのはやめてみましょう。『尊敬できない→興味を持つ→相手を知る』という方向に変えてみてください。
上司を仲間だと思えば、尊敬できないことなんて関係ありません。人として良いところが一つでもあれば、受け入れることはできるようになるものです。
2人きりでランチに行ったり飲みに行ったりして、あえて距離を縮めてみてください。今よりも良い関係になれるはずです。
会社以外で尊敬できる人を見つける
仕事の上司が尊敬できる人だったというのは、当たりくじを引くようなものです。何人かいる素敵な人が、奇跡的に自分の上司になったということでしょう。
もし自分の上司が尊敬できる人でなかった場合、当たりくじを自分で見つければ良いのです。そして別の場所で理想や目標となる尊敬できる人を見つけましょう。
仕事以外でも良いので自分の師匠のような人を探してみてください。
例えば、
- 習い事
- 自分が好きなことのサークル
- 自分の知りたい分野でのイベント
などで見つけるのもおすすめです。
また上司でなくても、同僚や先輩でも良いでしょう。会社の役員や社長でも良いです。誰か1人でも理想となる人がいれば、目標になります。
そうすれば自分の上司を尊敬できないことに、何も負担や不満を感じなくなるのです。ぜひ探してみてください。
自分を問い正す
上司が尊敬できないことで不満やストレスを感じている人は、自分自身を問いただしてみましょう。もしかすると上司ではなく、自分の問題であることに気づくこともあります。
まず「一体自分は上司に何を期待しているんだろう?」と考えてみてください。
「上司だからしっかりしていないといけない」
「上司とはこうあるべき」
だと期待するのはなぜでしょうか。
もしかすると人に高望みしてしまうのは、自分の自信のなさの表れかもしれません。自分にないものを上司に期待して押し付けて解消させようとしているのです。
恋人には、自分にないものを求めるといいます。容姿に自信のない人は、容姿レベルの高い人を望みます。知識に自信のない人は、知識豊富な人を望みます。
しかし自分に絶対的な自信がある人は、恋人に対する理想が低いのです。自己レベルが満足しているので、相手に期待や求めることが少ないのでしょう。
上司に期待しているのも、恋人に求める条件と同じような心理が働いています。しかし上司は恋人でも分身でもありません。あくまでも上司です。
自分にないものを補ってもらう存在として期待するのはやめてみましょう。そうすれば上司の言動も気にならなくなるのです。
上司を尊敬できるようなフィールドへ転職する
ここまでの対処法でできることをしてみて、それでも我慢できない場合には転職も検討しましょう。ただし、いくつかの注意点があるのでお伝えします。
まず転職した先の上司が尊敬できる保証はありません。どんなに面接のときに素敵だと思っても、仕事をすれば見方が変わります。また同じことで仕事が嫌になる可能性もあるでしょう。
そこでまずは、尊敬できる上司と巡り合えそうなフィールドで仕事を探してみてください。例えば、専門職や手に職をつけるような仕事です。
このような仕事であれば、知識や経験が豊富な人しかしません。人間性はともかく仕事能力としては尊敬できる確率が格段に上がります。
ど尊敬できる上司を探し出せそうであれば、転職も自分を変える一つの決断です。思い切って仕事や上司を変えてしまうのも良いでしょう。
尊敬できない上司は置いておき仕事に夢中になろう!
尊敬できない上司は、パワハラ上司やセクハラ上司とは異なります。目に見えて嫌な体質である上司ということではないでしょう。
ただ単に、あなたが求めるものを持っていなかったということです。『尊敬』というのは抽象的なので、その対象は人によって異なるので難しいかもしれませんね。
上司を尊敬する必要はありません。まずは仕事に責任とやりがいを持っておこなうことが第一です。そのうえで、社内外で目標となる人を見つけていけば良いでしょう。
尊敬できない上司がいる人は、ぜひ自分なりの付き合い方や対処法を試してみてください。転職を考えるのは、その後にするべきですよ。