怖いイメージを持たせようとしている
上司が無視をしている場合、「わざと怖い上司を演じて威厳を保とうとしている」という理由が考えられます。怖いイメージを持つには、怒鳴るよりも無視をするのが効果的だからです。
ガンガン自己主張をしてくる人よりも、無視をして何も言ってこない人の方が、何を考えているか分からなくて怖いですよね。上司だから関わらないわけにはいかないし、ものすごく気を遣います。
上司だからと言って気安く接したりしないで欲しい。一目置いて欲しいなど、上司自身が積極的に怖いイメージを持たれたいと考えることが多いです。
一昔前に比べると、先輩後輩の関係性も大きく変わってきました。それは、部活動のような学生の生活でも、上司と部下のような社会人の生活でも変わりません。
なめられる上司にはなりたくない。自分のことを丁寧に扱うようにして欲しいという願望が、部下を無視するという謝った行動で補おうとしているのかもしれません。
部下に追い抜かされるのを恐れている
上司が無視をする場合、部下は「自分に不満があるからだ」と不安に思ってしまいがちです。何か気に入らない言動をしたのかもしれない。自分のミスを怒っているのかもしれないと心配します。
「自分の足りない部分に上司がイライラしているのかもしれない」と思う人が多いですが、意外と逆の可能性もあります。部下の成長が著しく、嬉しいを通り越して焦っている場合です。
もちろん、自分の部下が即戦力になるのは会社としてもチームとしても嬉しいことです。成長をさせたことも誇りになるでしょう。しかし、その成長具合が問題です。
例えば、上司が知らないことまで知っている。他の人が上司を差し置いてあなたにばかり聞いてくるなど、あなたが上司を追い抜きそうな危機を感じたのかもしれません。
上司といえども人間です。部下の成長を喜びはするものの、それは自分に届かないだろうという余裕がある時のみという人も少なくありません。
自分よりも信頼を集め、知識を追い越しそうな時、その成長スピードを遅らせるために無視して育成放棄する上司も存在します。
自分の仕事しか興味がない
上司が無視をする場合、部下を嫌いというよりは「自分の仕事以外には興味がない」という理由もよくあるパターンです。もともと、上司になっているにはそれなりの優秀さがあったはずです。
営業成績が良かったり、難しいプロジェクトでリーダーをしたなどの実績や、会社への貢献度が高くて昇進してきたのでしょう。
だからこそ、仕事には情熱があるけれど、人間育成には興味がないという上司も少なくありません。
評価制度は生活態度や努力の度数ではなく、売上達成など数値を基準にしている会社が多いです。個人の努力や態度は個人差がありますが、数値での評価は平等ですよね。
しかし、そうなった場合数値化されない『育成』の部分はどうしても面倒に感じる上司も多いです。
評価が上がる対象でもないのに、いちいち部下の不安や相談にのって成長させるというのは大変なことです。それよりも、自分の仕事をこなした方が良いと考える上司は少なくありません。
ストレスを与えようとしている
上司が無視をする場合、必ずしも部下を嫌っているというわけではありません。むしろ、成長のために部下を想って無視をしているという場合もあるでしょう。
無視というのは、本来間違ったやり方です。しかし、そういうストレスをわざと与えることで、人間関係や仕事のストレス耐性をつけさせようと考える上司もいます。
決していじめようという意図はありません。ただ、「俺達の時にはこんなものではなかった」という意識があります。今の部下達にどのようなダメージがくるのかピンと来ていない場合も多いです。
昔のタイプの上司の中には、「苦労をしてなんぼ」と思っているタイプが多くいます。根性論をもとに、「まだまだ乗り越えるべきだ」と考えている人も多いです。
このタイプは、部下を嫌いなわけではありません。むしろ、無視される経験を通して部下が成長すれば良いと思っていますし、そのために嫌われ役を買っても良いとヒール気どりです。
この無視のパターンの場合、あくまでも目的は「部下を成長させるため」です。上司自身も何がいけないのか分からないと思っている人も多いです。
ストレス解消に利用している
上司が無視をする時、何か気に触ることをしてしまったのではと悩む人も多いですが、必ずしもあなたに原因があるとは限りません。ただ単に、上司が八つ当たりをしている可能性もあります。
例えば、上司もまた自分の上司に無視をされたり、理不尽な態度を取られてイライラしている。自分の立場のプレッシャーに押しつぶされそうになっているなど上司にも悩みはあるでしょう。
もちろん、だからといって部下に無視をしてストレス発散をすることは決して許されるものではありません。
しかし、イライラしている時に決して逆らうことの出来ない下の立場がいるとつい…という上司もいるでしょう。あなたの言動を見て無視をしたかどうかチェックしてみましょう。
あなたと会話している最中に機嫌が悪くなったのではなく、会議から帰ってきて無視するなどの場合、ストレス発散かもしれません。自分が何かしたとは限らないので、あまり思いつめないで下さい。