よく笑い優しそうな雰囲気を持っている
人の感情の出し方は、笑うときの様子から分かります。小さな声で押し殺すように笑う人は、感情をあまり表に出そうとしない人です。
一方、大きな声でよく笑う人は、感情を素直に出す朗らかな人だと言えます。よく笑う人は、オープンで親しみやすい性格です。
職場にこんな人がいたら、人間関係がとても良好になりますよね。笑いあうことを通して相手の気持ちに触れることができるので、強い信頼関係を築けます。
朗らかな人がよく笑うのは、物事を前向きに考えているからです。「自分軸」があり簡単に自己否定しないので、何事も良い面を見ることができます。
すると、人間関係でも相手のことが自然と好きになり、笑うことが多くなるのです。また、笑う人は相手の気持ちも穏やかにします。
話しかけやすい雰囲気を持っているからです。よく笑うのは、リアクション上手の証拠です。リアクションがうまい人には、誰だって話しかけたくなりますよね。
朗らかな人の前向きさは、笑いの絶えない優しい雰囲気を通して、周囲に広がっていきます。よく笑うことで、朗らかな人は周りの人も幸せにするのです。
誰とでも分け隔てなく接する
朗らかな人は、誰とも分け隔てなく接します。「自分軸」を持っていて人と違うことを恐れないので、誰とでも自然体でコミュニケーションをとることができるのです。
どんな人の話も、否定せずに受け止めます。立場の上下に左右されません。誰に対しても気さくな印象を与えます。
たとえば、仕事のやり方について部下から意見が出ても、朗らかな人は頭ごなしに否定したりしません。真摯に耳を傾けます。そのため、話しかけやすい良い上司として、部下から慕われます。
朗らかな人が他人と違うことを恐れずにいられるのは、自分の価値観を確立しているからです。他人と同じ価値観に染まる必要のないことを知っているのです。
一方、自分と違う価値観を否定することもしません。みんな同じ価値観でなければならないなんて、そんな型苦しい考え方はしません。
人それぞれの多様な考え方・生き方を、おおらかに認めることができます。だから、朗らかな人は誰とでも分け隔てなく、肩ひじ張らずに付き合うことができるのです。
心が広い
気持ちに余裕がない人は、少し気にくわないことを言われるだけで、ヒステリックになってしまいます。一方、朗らかな人は心にゆとりがあるので、他人から強く当たられても穏やかでいられます。
たとえば、飲食店で接客について理不尽なクレームが入り、上司から怒られた場合について考えてみましょう。
落ち度のないことで非難されるのですから、反論して怒り返しても当然です。もっとも、朗らかな人は心が広いので、決して取り乱しません。
強く非難されても、朗らかな人は萎縮しません。どんな逆境にあっても自分を責めず、目の前のできることに淡々と取り組みます。
この場合、朗らかな人ならば、自分の接客態度について客観的に振り返ります。自分に落ち度がないことを確信できたら、今度は上司との関係を振り返ります。
自分に非がなくて怒られたということは、上司とのコミュニケーション不足が考えられます。「今後はもっと上司との連絡を密にしよう」と前向きに考え、事態の改善に向けて冷静に行動できるのです。
朗らかな人の打たれ強さは、周囲に「心が広い」という印象を与えます。
他人に優しい
朗らかな人は心に余裕があります。そのため、本当の意味で他人に優しくすることができます。
では、「本当の意味で優しい」とは、一体どういうことでしょうか?「仕事を溜め込んだ同僚を手伝ってあげる」という例を使って考えてみましょう。
もし「嫌われたくないから手伝った」というなら、表面的に優しく見えるだけです。動機は「自分が嫌われないこと」です。結果的に自分の利益のための行動になっています。
「嫌われたらどうしよう」と考えるのは、優しいように見えて、実は自分のことしか考えられていないのです。
一方、「相手の役に立ちたいから手伝った」という場合は、まさしく相手の利益のための行動です。
本当の意味で相手のことを考えているので、時には「甘やかさないように今回は手伝わないでおこう」と判断することもあります。
「相手の役に立ちたい」という自分の気持ちに素直になることで、結果として相手の利益を考えた行動ができるのです。これが、本当の意味での優しさです。
朗らかな人は、心に余裕があるので自分の気持ちに素直です。そのため、本当の意味で他人に優しくすることができます。
朗らかな人が好かれる理由とは?
嫌われにくい
朗らかな人は周囲にポジティブな影響を与えるので、自然と人が寄ってきます。たくさんの人から慕われるので、敵を作りません。そのため、多くの人から好かれます。
利害関係が錯綜する職場の人間関係は、敵と味方に分かれてしまうことがあります。いったんそうなってしまうと、とても厄介です。敵か味方かが何よりも優先される環境になるからです。
また、敵と味方は簡単に入れ替わってしまいます。そのため、人間関係が安定しません。いつも緊張した状態を強いられ、ストレスに晒される毎日を過ごさなければなりません。
そんな環境を、朗らかな人は和らげてくれます。
たとえば、二人の女子社員が険悪な関係にある部署では、男子社員はどちらかの肩を持つことになりがちです。一方と仲良くすると、他方から責められるからです。
こんな場合も、敵を作らない朗らかな人は、敵対する女子社員のどちらとも仲良くできます。場合によっては、敵同士の橋渡し役となって、敵対関係を解消してしまうこともあるのです。