上司との距離感が近いデメリット
仕事とプライベートが混雑する
上司と距離感が近いと、仕事外での付き合いも多くなります。仕事が終われば飲みに行き、休みの日にはゴルフをしたりするでしょう。
こうなると上司と会う頻度が多くなります。仕事でないときでも、常に仕事をしているような気分になってしまうのです。
仕事とプライベートの境界線が曖昧になり、気持ちが休まりません。いつも仕事をしているような気持ちになります。
いくら距離感が近いとはいえ、相手は上司ですからね。一緒にいれば部下の方が気を遣ってしまうのは当然です。プライベートでも疲れてしまうでしょう。
お節介に感じる
上司は気に入った部下に対して、お世話を焼こうとしてくれます。距離感が近いことで、部下に対しての愛情のようなものが出てくるので可愛がってくれるでしょう。
しかし何でも子供のように世話を焼かれると、お節介に感じます。つい反抗的な気持ちに変わってしまうこともあるのです。
『余計なお世話』
『それくらい自分でやるよ』
関係が曖昧になり、立場の垣根を越えてしまうと甘えが出てきます。その甘えが、反抗的な気持ちを増幅させてしまうこともあるのです。
一度お節介だと思うと、何をされても『うざい』と感じる反抗期に入ります。そうなると自分の感情をコントロールできなくなってしまうのです。
監視されてしまう
距離感が近くなると上司は心のエリアにどんどん侵入してきます。そして必要以上に監視されているような状態が作られてしまうこともあるのです。
「あれ終わった?」
「これからどこ行くの?」
行動が気になってしまうのでしょう。最初は気にかけてくれていると感じるのですが、だんだんと監視されている気分になります。
一度近づいた距離を自分から遠ざけるのは困難です。そのため監視状態から逃れることができずに苦しむこともあるでしょう。
周囲から嫉妬される
上司が特定の部下と仲を深めるというのは、あまり良いことではありません。ひいきされていることで、周囲から嫉妬されてしまうこともあります。
そのせいで自分の力でやりきったことでも『どうせ上司の力だろ』と言われることもあるでしょう。これは悔しいことですよね。
しかし上司との距離が近くなることで、同僚との距離が遠くなるということもあります。大切な仲間が敵になってしまうのでは、大きなデメリットになるでしょう。
意見に偏りが出てしまう
上司と距離が近くなると、上司の意見を直に吸収することができます。上司とはいえ、あくまで個人の意見であり正しいかどうかはわからないでしょう。
しかしいつも同じ上司の意見を聞いていると、そのすべてが正しいように思えてきます。距離の近さから信頼関係が生まれ、それが崇拝に変わってしまうこともあるのです。
そうなると完全に上司の意見=自分の意見だと勘違いします。物の見方や考え方にも偏りが出てきてしまうでしょう。そしていざというときに、自分の意見がない人になってしまうのです。
他の上司との接点がなくなる
会社という大きな組織に属していると派閥などが存在します。もし一人の上司との距離が近くなると、あなたはその上司の派閥に属していることになるのです。
しかし上司は他にも多数いるでしょう。本来であれば、多くの上司と交流をしたほうが自身の経験にもつながります。
それができなくなり、他の上司との接点がなくなることもあるのです。そうなると狭い世界に入ってしまうことになるでしょう。
可愛さあまって憎さ100倍?
距離が近くなることで、上司は部下のことを可愛がってくれるでしょう。とても大切に育ててくれるはずです。
しかし可愛い部下こそ、少しの裏切りでも許しません。自分の意に反することをされてしまうと『こんなに可愛がっているのに裏切られた』と感じます。
その憎悪は可愛さの100倍にもなるのです。可愛がっている部下ほど、許せないものでしょう。距離感が近くなるということは、その逆のリスクも抱えているということなのです。
仲の良い上司でも一定の距離感を保つのが大事
距離感が近い上司がいることには、メリットもデメリットも存在します。距離感というのは、とても難しい問題です。近いも遠いも表裏一体なところもあるでしょう。
上司と部下は立場が異なる存在です。どんなに気が合う上司であっても、ある程度の距離感を維持することは大切なことでしょう。
そのうえで、上手に付き合いをしていくことがおすすめです。その場の感情に流されてしまわないように注意してくださいね。