上司と距離感が近いメリット・デメリットとは?
人と人の間には『距離感』というものが必ず存在します。この距離感とは、『心の領域』のようなもので価値観や関係性によって異なるでしょう。
人は相手との距離感を探りながらコミュニケーションをとります。それを得意とする人こそがコミュニケーション能力が高い人となるのです。
上司と部下という立場が異なる場合、通常は距離感が遠いでしょう。お互いに一定の距離を保ちつつ業務をおこなっていくものです。
しかし何かをきっかけに上司との距離感が近くなることもあります。そうなると上司との距離感についての線引きが曖昧になり、余計に接し方が難しく悩んでしまうでしょう。
そこで今回は、上司との距離感が近いメリットとデメリットを紹介します。それぞれを理解したうえで、程よい距離感を考えてみてくださいね。
上司との距離感が近いメリット
学ぶことが多い
上司との距離感が近いと、学べることは多いです。普通よりも近くで、上司の仕事ぶりを見ることができるからです。
また距離感が近いことで、上司は自分の経験から学んだことも教えてくれます。大きな失敗やミスをしない方法まで、自分の引き出しを部下にも見せてくれるのです。
上司と距離感があると、このようなことを学ぶ機会は少ないでしょう。自分自身で経験していくしかないですよね。それには年数もかかってしまいます。
経験を直に見て学び、聞いて学ぶことで自分の経験になるのは得なことです。距離感が近いからこそ、上司も秘策を教えてくれるようになります。これは大きなメリットとなるでしょう。
気にかけてもらえる
上司と距離感が近いと、常に気にしてもらうことができます。上司からすると、自分の子供のような存在になるのです。
母親は『宿題終わったかしら?』『忘れ物はないかしら?』と常に気にかけますよね。そのおかげで、子供は無事に学校生活を送れているわけです。
このような母性が上司に芽生えるため、部下のことを常に心配します。『明日の資料は?』『プレゼンの準備は?』と確認してくれるでしょう。
そのおかげでミスや漏れがなく、安心して仕事を進めていけるのです。上司に甘えているようにも感じますが、一つのメリットにもなるでしょう。
許容範囲が広くなる
距離感が近くなると、上司は無意識に『特別扱い』をしてしまいます。無意識に許容範囲が広くなっていくのです。
これは人である以上仕方のないことでもあるでしょう。同じことをされても距離感の違いによって抱く感情は変わるものです。どうしてもひいきの感情は出てきてしまいます。
たとえば、5分遅刻をしてしまったときでも『仕方ないな~』と笑って許してもらえるでしょう。もし距離感が遠ければ説教されていたかもしれません。
距離を近づけることで、上司が部下に対して許せることが増えていくのです。これは部下としては、仕事がしやすい環境であるといえるでしょう。
信頼してもらえる
距離感が近いということは、お互いの心の領域に踏み込んでいるということです。つまりは信頼関係が生まれているということでしょう。
上司と部下の間に信頼関係があるというのは、とても大切なことです。職場の居心地が良いのはもちろんですが、仕事のやりがいにもつながるでしょう。
新しい仕事が舞い込んできたとき、上司は誰に任せようか考えます。日ごろの仕事の評価で選考をすることになるでしょう。
しかし最終的に悩んだときには、直感で決めるものです。『あいつなら任せられる』『やらせてみよう』と上司の決断をさせるのです。
決断の根底にあるのは信頼関係であり、距離感の近さが関係します。そこで新しい仕事や責任ある仕事を任されることも増えていくでしょう。
人生そのものを教えてもらえる
上司は可愛い部下ができると面倒をみたくなります。仕事のことだけでなく、世の中のいろいろなことを教えてあげたくなるのです。
たとえば、『夜の遊び』『お金の使い方』『恋愛の方法』などがあります。行ったことない場所や見たことのない世界を体験させてくれるでしょう。
上司とは、人生の先輩です。人生の勉強までさせてくれるなんて、なかなかあることではありません。上司と距離が近いことの大きなメリットと感じるでしょう。
会社のことを教えてもらえる
会社という組織は水面下でいろいろな動きがあります。急な組織や人事の変更があったりもするでしょう。このような会社の内部情報は、基本的に部下の耳には入ってきません。
しかし上司と距離感が近くなると情報収集量が増えます。今まで知らなかった話もたくさん聞くことができるでしょう。
会社の動きを事前に知れることで、自分の身の振り方も考えておくことができます。他の人よりも1歩先に身動きできるのは嬉しいメリットとなるのです。
相談できる相手ができる
距離感が近い上司がいるということは、あなたの心の領域に入り込んでくれる人がいるということです。これは上司に限らず誰であっても心の支えになります。
あなたの心のうちを見せることができるのですから、溜め込んで我慢することもないでしょう。見せて聞いてもらえばすっきりします。
それが上司ともなれば知識も経験も豊富なのですから、良いアドバイスももらえるでしょう。あなたにとって大きな味方がいるのは、とても心強いことです。