対処法13選とは?
怖がらない
『いじめは、いじめられる側にも問題がある』なんて言われることがあります。必ず当てはまるわけではないですが、やはりターゲットにされやすい人というのは存在するでしょう。
もちろん子供のいじめは話が異なります。しかし大人の組織であれば、パワハラされない自分になる努力をすることも大切だといえるのです。
パワハラされると、上司に対して恐怖や苦手意識を持つのは当然です。そうすると上司の顔色を見て機嫌を取りながら過ごすようになる人もいるでしょう。
しかし、それでは上司の思うツボです。パワハラは終わることなく、加速していってしまいます。味をしめて、余計にターゲットとして的を絞ってくるのです。
パワハラ上司に対して、
- ヘコヘコする
- ゴマをする
- 何も意見せず受け入れる
という駒になってしまうことは避けましょう。これでは『あなたの権力には逆らえません』と表明しているようなものです。
そうではなく、
- 正々堂々とする
- 自分に自信を持つ
- 正しい意見を述べる
とぶれずに真っすぐ自分を貫き通す意志を見せましょう。『決して権力に屈しない』という態度でいれば、あなたへのパワハラに効力はないと感じとります。
何も悪いことはしていないのですから、ビクビクと怖がるのはやめましょう。胸を張って、頭を上げて、正々堂々と過ごしてくださいね。
すぐに謝らない
ジャイアンとのび太の関係を想像してください。ジャイアンは根本的な性格は、正義感が強くて優しいです。しかしのび太に対しては、いつも意地悪なことばかりしています。
理由は、のび太が明らかに自分よりも弱いからです。またいじめられっ子として反応がいいので、つい調子にのってしまうのでしょう。
「のび太のくせに偉そうにするな!」という理不尽な怒り方をするジャイアン。それに対して「ごめんね」と泣いて謝るのが癖になっています。
そうすると「こいつは何でも頭を下げる弱いやつ」と格下にされてしまい、いじめも加速してくるのです。これでは永遠に、のび太はいじめられる人生でしょう。
そこで毅然とした態度でいるようにしてください。すぐに謝るようなことはしてはいけません。部下であっても、格下にならないようにするのです。
もちろん自分が悪いと自覚している時には、謝ることは大切でしょう。しかし納得いかない注意や指摘に対しては、謝罪する必要はないのです。
「何言っているの?ジャイアンが悪いよ!」と言えるくらいの勇気を持ちましょう。
無視する
ひと昔前に『鈍感力』という言葉が流行したのをご存知でしょうか。鈍感力とは、簡単に言えば『気づかないことでプラスになることもある』という力のことです。
鈍感である人の方が幸せであり、偉大であるということでしょう。なんでも重く受け止めるよりも、右から左に受け流す方が、断然自分の心も体もストレスフリーだというわけです。
そこで意識して鈍感力を身につけてください。上司のパワハラに気づかないふりをするのです。むしろ上司の存在自体、ほぼ無視してしまえると良いでしょう。
特に機嫌が悪い時は、一切の関わりを絶ちます。何を言われても、『サー』と風が吹いたと思って流してしまいましょう。
たったこれだけのことでも、精神的パワハラには効果絶大です。
反撃する
いじめをする人というのは、精神的に弱い人が多いです。自分の弱さを隠すために、自分よりも弱い人をいじめることで強さにしがみついているのでしょう。
本当に強い人というのは、人の痛みがわかる優しい人です。このような人は、決して人を傷つけるようなことはしませんからね。
パワハラをする上司も同じです。基本的にパワハラをする人は、精神的に弱い人ばかりでしょう。だから立場や権力というものを利用しないと強さが出せないのです。
自分が勝っている唯一の武器を見つけて攻撃します。しかしたった一つの攻撃がきかないとなると、敵は何も手が出せなくなるのです。
立場や権力に臆することなく、反撃をしてみてください。『あれ?ダメージがない!?』とわかると、弱いパワハラ上司は焦ります。攻撃しても無駄であると判断をするのです。
反撃というと難しく感じますが、簡単に言うと怒りをあらわにするということです。言動で意味のないパワハラに憤りを感じたら、それを表情と言葉で伝えましょう。
信頼している素振りを見せる
パワハラ上司が、なぜパワハラをするのか考えてみましょう。これは人によっても異なるのですが、ある一つの理由が存在するのです。
それは、『自分が信用されているか試している』という不安の裏返しがあります。パワハラする人は、弱くて不器用で自分に自信がありません。
そんな自分のダメなところを、パワーで押さえつけようとしてしまうのです。立場や権力を使うことでしか、部下を動かすことができないように感じているのでしょう。
そこで上司を信頼している素振りを見せてください。これは『ゴマすり』『持ち上げる』ことではありません。あくまで業務上での信頼関係として、上司を頼るのです。
『この案件について〇〇さんの意見を聞かせてください』
『〇〇さんなら、こういう時にどうしますか?』
『〇〇さんにだからこそ相談したいことがあります』
というようなことを伝えましょう。
頼りにされていると思うと、上司として自信がつきます。そうすると自然と威嚇するようなこともなくなるでしょう。さらには欲が出てもっと信頼される上司になろうとするものです。
自分に非がないかを考えてみる
パワハラは、パワハラをしている人に問題があるのは大前提です。しかしパワハラ上司に仕立て上げてしまったのは、部下であるあなたかもしれません。
もしかすると、あなたが上司に対して不快な気持ちにさせてしまっている可能性もあります。売り言葉に買い言葉でイライラさせてしまうケースも多いです。
相性が悪かったり、尊敬できない上司もいるでしょう。それでも年齢も経験も、自分よりも上だからこそ上司という立場にいるわけです。
あなたの個人的な感情ではなく、きちんと会社の上司として敬うようにしてください。以下の言動ができているか再度確認してみましょう。
①上司へ正しい敬語を使えているか
上司に敬語を使用するのは常識です。気を抜くとタメ語を使ってしまう人もいますが、上司からすると見下されているようで不快になります。
また社会人として正しい敬語を使うことも身につけなくてはいけません。目上の人に対しての尊敬語をきちんと勉強して仕事で自然に口に出せるようにしてください。
例えば、
×『ご苦労様です』 〇『お疲れ様です』
×『了解しました』 〇『承知いたしました』
というように、ですます用語だけが正しい敬語ではありません。
上司に対して失礼がないようにしましょう。
②上司優先で物事を進めているか
仕事をするうえで、上司というのは優先すべき存在です。物事の良し悪しや判断は、上司の意見を尊重して優先させる必要があります。
もちろん仕事をしている責任やプライドがあるでしょう。いくら上司でも意見に賛同できないこともあるかもしれません。
それでも上司優先という意識を持ちましょう。そのうえで、もし自分の意見があるのであれば伝えるようにしてください。
③上司を立てる配慮をしているか
これは職場でもプライベートでも共通していることですが、常に上司を立てる必要があります。『立てる』というのは、へりくだった態度で相手の立場を上にすることです。
エレベーターや席次でも上司を案内するべき位置があるのをご存知でしょうか。上司を上座に案内するのは、当然の配慮です。
また物の言い方や見方も含めて、上司を立てるように常に考えるようにしてください。
自ら歩み寄る
ハラスメントというのは、すべてに明確な線引きがありません。
『これをしたらパワハラ』
『これを言ったらセクハラ』
『こうなったらモラハラ』
という境界線がないからこそ、とても扱いにくく難しいことです。
では何をもってハラスメントなのか・・というと、すべては受け取る側の主観となります。ハラスメントをされたと思った時点で、その事案は成立してしまうのです。
つまり上司がまったく同じ言動をしていても、パワハラと思う人もいれば思わない人もいます。状況や精神力によっても変わってくるでしょう。
被害妄想が激しい人は、
- 上司の機嫌が悪くて無視をされた
- 上司が厳しく指導した
- 上司が部下と一定の距離を空けている
というだけでもパワハラだと感じてしまうこともあります。
そこで、自ら上司に歩み寄る努力をしてみましょう。距離を縮まることで、上司の本当の気持ちや思惑がわかることもあるものです。
パワハラだと感じていたのは、あなたの勘違いだったことに気づけるかもしれません。そうすれば和解するのに時間もかからないでしょう。
明確な線引きがないからこそ、気持ち次第で乗り越えられることもあります。まずは自分の気持ちをプラスに高めて上司に歩み寄ってみてくださいね。