人脈を広げるきっかけになる
「ニセモノ」への注意ポイントについて紹介してきましたが、「ホンモノ」に話を戻します。本当の意味で人当たりがいい人は、一緒にいるとどんないいことがあるのでしょうか?
本当に人当たりがいい人は、演技ではなく本心から愛想よく振る舞っているので、裏表がありません。人によって態度を変えることがなく、安心して付き合うことができます。
人当たりがいい人の周りには、リラックスした人間関係を求めて人が集まってきます。すると集まってきた人同士で、さらに人間関係が発展していきます。
たとえば、違う部署の人同士が出会うこともあります。会社組織の枠を少しはみ出して、知り合いを増やすことができます。
つまり、人当たりがいい人の近くにいることで、人脈をどんどん広げることができるのです。人当たりがいい人と付き合うメリットの一つです。
感情が安定しているので周囲を平和にする
人当たりがいい人は、感情が安定しています。本心からの愛想のよさなので、無理して自分を偽る必要がないからです。
感情が安定しているので、誰に対しても分け隔てなく接します。発言や行動にムラがなく、みんなから信用されます。相性の悪い相手とも、穏やかにコミュニケーションをとることができます。
たとえば、職場の嫌われ者も、人当たりがいい人となら円滑にコミュニケーションできます。すると、嫌われ者への印象が変わってきます。嫌う人も少しずつ減っていきます。
人当たりのいい人の周りからは、争いが減っていきます。感情的な対立がなくなり、温和な雰囲気が広がっていきます。
人当たりのいい人は、持ち前の穏やかさを周囲に波及させます。そのおかげで、周りにいる人は平和な雰囲気を楽しむことができるのです。
相手の立場から考えるので視野が広い
人当たりのいい人にとって、話し相手に喜んでもらうことは自分の喜びでもあります。そのため、相手の立場から考える習慣が身についています。
自分・相手という複数の視点から物事を考えるため、自然と視野が広くなります。独りよがりではなく、客観的に考えることができます。
たとえば、会話の中で冗談を言うときに、誰かを傷つけてしまうことにならないか、一歩引いた目線で考えます。物事を俯瞰でとらえ、十分な配慮をします。
人当たりのいい人と仲良くしていると、視野の広い考え方に普段から接することができます。もっと思慮深くなりたいと思うなら、たくさんのことを学べるはずです。
否定から入らないので周囲をポジティブにする
人当たりのいい人は、相手の立場で考えることができるので、価値観も柔軟です。考え方が自分と違っても、頭ごなしに否定せず尊重します。
たとえば、職場の会議で議論が行き詰ったとき、人当たりのいい人は多様な意見を引き出します。どんな些細なアイデアでも馬鹿にせず受け入れてくれるので、発言しやすい雰囲気になるからです。
組織の中に人当たりのいい人がいると、メンバーは積極的に発言・行動するようになります。すると組織全体が、わずかなチャンスも見逃さず確実に成果を上げられるようになっていきます。
人当たりのいい人がもたらすポジティブな空気は、組織を成長させてくれるのです。
人生を楽しんでいるので周囲を明るくする
人当たりのいい人は「人と仲良くしたい」という気持ちを大切にしています。人当たりがいい人の中では、「周囲の人たちを楽しませること」と「自分が楽しくなること」はまったく同じなのです。
人を楽しませると、自分も楽しくなります。すると、もっと人を楽しませたくなります。人当たりがいいと、人生はどんどん楽しくなっていくのです。
人生を楽しんでいる人は、周りの人も明るくします。よく笑う人が近くにいると、伏し目がちな人もつられて笑ってしまうものです。
人当たりのいい人は、周りも幸せにしてくれるのです。
「人当たりがいい人」は職場のキーマン