姑息な人の5つの特徴と対処法とは?
姑息な行動をする人は、ウイルスのようにこっそりと人間関係を破壊していきます。他人にバレないようなやり方で、人の善意をことごとく踏みにじっていくからです。
グループや組織が壊されてしまわないためにも、姑息な行動をする人に対しては、しっかり警戒しておかなければなりません。そこで、姑息な人の特徴や対処法について詳しく見ていきましょう。
また、職場での姑息な行動は、重大な結果を引き起こします。姑息な上司への対処法や、気づかないうちに姑息な行動をとってしまわないために大事な心構えについても、あわせて紹介していきます。
姑息な人の特徴
誠実さに欠ける
姑息な人は、言葉や行動に誠実さがありません。物事に対して正攻法で取り組まず、いつでも抜け道を探しています。
たとえば、仕事が予定より遅れていることを上司から指摘されたら、普通の人なら責任を感じて素直に反省します。しかし、姑息な人は責任転嫁することしか考えません。
気の弱い同僚を引き合いに出して、「〇〇さんに仕事を手伝うよう頼まれたので遅れてしまいました」などと平気で嘘をつきます。気の弱い同僚が反論することは、絶対にないと見越しているのです。
責任転嫁することに、罪悪感もありません。姑息なことをするのが日常になっているので、倫理観がマヒしてしまっているのです。
また、都合が悪くなるとすぐに逃げます。残業したくないときは、立場が下の人に仕事を押し付けます。「家族が熱を出した」などとバレる恐れのない嘘をつき、自分だけ帰ります。
人に迷惑をかけることについて、何も感じません。普通の人なら後ろめたさを感じるものですが、姑息な人には責任感が欠けているのです。
人の心を操るのがうまい
もし誠実さに欠けるだけなら、周りの信用を失い、一人ぼっちになって終わりです。しかし、姑息な人は違います。不誠実なことをしながらも、器用に人の心を操って自己保身を図るのです。
姑息な人は、場の空気を読むのが得意です。グループ内の強者と弱者を一瞬にして見抜きます。強者に対しては媚びへつらい、弱者のことは徹底的に利用します。
同じ部署の上司やリーダーに対しては、不誠実な面を絶対に見せません。グループの中心人物からの信用を勝ち取れるように、細心の注意を払います。
一方、新入社員のような弱者のことは、慣れない仕事を手伝うことで弱みを握り、巧妙に支配します。上司からは信用を得ているので、部下の世話を焼いてあげているとしか見られません。
たとえば、面倒な仕事をしたくないときは、支配下にある部下に押し付けます。同時に、部下に仕事を押し付けたことで空いた時間を使い、上司の仕事を手伝います。
部下を利用して楽をする一方で、上司からの評価もちゃっかり上げようとするのです。不誠実なことをしながら、同時に組織の中での立場も維持しようとするので、とてもたちが悪い存在です。
二枚舌
姑息な人に利用されている側からすると、姑息な人の言うことはコロコロと変わって信用できません。大勢の中にいるときと、二人きりでいるときでは、態度がまったく違うからです。
たとえば、新入社員のメンター役を任された先輩社員が、実際には新入社員のことを放置しているとしましょう。新入社員から質問されても、「自分で考えろ」などと言ってろくに相手をしません。
しかし、ミーティングの場では、いかに新入社員のことを気にかけているか切々と語ります。姑息にも、自分の評価を上げるための道具として、新入社員のことを利用しているのです。
あまりにも態度が違うので、新入社員は姑息な先輩のことを信用できなくなります。ただ、会社に入りたてなので相談できる相手もいません。新入社員は、次第に人間不信に陥っていきます。
姑息な人の二枚舌に捕まってしまう前に、社内に味方を増やすことが重要です。
自分の利益しか考えていない
姑息な人が、恐ろしい人心操作を行いながら不誠実な行動を続けるのは、自分の利益しか考えていないからです。人の迷惑など一切考えていないからこそ、恐ろしい行動に出ることができるのです。
普通の人なら、自分だけが得をするのは、どこか後ろめたいと感じるものです。周りの人と助け合いながら、みんなで前に進んでいきたいと考えるものです。
一方、姑息な人は、自分だけ得をすればいいと考えています。それどころか、自分が得するためなら、他人を陥れることもためらいません。
たとえば、会社での評価を上げようとするとき、普通の人ならまっとうに努力をします。成長して、より会社に貢献できるようになることで、正当に評価を上げようとします。
しかし、姑息な人の考え方は違います。自分が成長するよりも、他人の評価を下げようとします。周囲の人を陥れることで、相対的に自分の評価を上げようとします。
姑息な人は、周囲の人のことを「自分の評価を上げるための道具」としか思いません。感情を持つ人間とは考えないので、手段を選ばず陥れることができるのです。
根も葉もないうわさを流して、評判を落とすこともあります。仕事を手伝うように見せかけて、わざと失敗するように仕向けることもあります。
普通の人なら良心が痛んで仕方ないようなことも、姑息な人は平気で行うことができるのです。
他人の顔色ばかりうかがっている
姑息な人は、状況によって巧みに態度を使い分け、人の心を操ります。場の空気を読まなければならないので、他人の顔色をうかがうことに必死です。
ボロが出ないように、常に緊張していなければなりません。見方によっては、他人に合わせて生きなければならない、かわいそうな人だとも言えます。
姑息な人が、他人の顔色をうかがうような生き方をしなければならないのは、正攻法で物事に取り組む実力がないからです。正攻法で生きていけるのなら、姑息なことをする必要はありません。
つまり、姑息な人は「自信のない人」という一面も持ち合わせています。本人は世の中をうまく渡っているつもりでしょうが、根底には臆病さが隠れているのです。
会社で姑息に立ち回っている人にも、新入社員だった時代がありました。一体どんな新入社員だったのでしょうか。何をするにもビクビクするような、臆病な人だったはずです。
臆病なあまり、苦しいことから逃げ続けたはずです。仕事でミスしても、自分の力不足を認めることから逃げ続けたはずです。いつしか責任逃れの術を覚え、姑息に振る舞うようになったのです。
本人は楽をしているつもりでも、第三者から見ると決して楽な生き方ではありません。絶対に真似をしてはいけない生き方です。
姑息な上司とは?