姑息な人の5つの特徴と対処法とは?

性格

部下の成果を独り占めする

上司が姑息な人だと、部下は大変な思いをすることになります。姑息な上司の特徴について、詳しく見ていきましょう。

部下の成果を横取りする上司は、姑息な上司だと言えます。上司は本来、部下を成長させる責務を持っています。部下の成果を独り占めするなど、上司としてあるまじき姑息な行為です。

たとえば、社内でプロジェクトを進めるためにチームが組まれたとします。メンバーは苦労しながらも、互いに協力しながらプロジェクトを完成することができました。

あとは、みんなで担当役員に完了報告をするだけです。しかし、チームリーダーにあたる課長が、完了報告を自分だけで行うと言い始めました。

メンバーは怪訝に思いながらも、完了報告を課長に一任しました。しかしフタを開けると、まるで課長一人の手柄であるかのように話が伝わり始めました。

実は、役員への完了報告の際、課長は事実と異なる内容を伝えていました。メンバー全員で考えたアイデアを、さも自分一人で考えたかのように伝えていたのです。

部下の成果を独り占めするような上司の下で働くと、部下は大変な無力感を覚えることになってしまいます。

ミスは部下のせいにする

ミスを部下のせいにするのも、姑息な上司にありがちなことです。上司は本来、部下の失敗をカバーすべき立場です。失敗を部下のせいにするのは、上司の責務とは真逆の行為です。

たとえば、上司が取引先に提出する資料の作成を忘れていたとします。困った上司は、資料の作成を部下に手伝わせます。部下にとっては初めての業務なので、作成手順を上司に質問します。

しかし、部下の質問に対して、上司は面倒がってろくに答えようとしません。当然、不完全な資料しか出来上がりませんが、上司は構わず取引先に提出しました。

後日、取引先からクレームが入ります。すると上司は、資料作成を担当していたのは部下だと返答し、責任を部下になすりつけました。部下は反論のしようがありませんでした。

上司から責任を押し付けられると、部下はどうしようもなくなります。仕事に取り組む意義を見失ってしまいかねません。

面倒な仕事ほど部下に投げる

面倒な仕事を部下に押し付けるのも、姑息な上司の特徴です。部下を教育するために負荷をかけようとしているのなら良いですが、ただ自分が楽をしたいだけなので困りものです。

面倒な仕事を押し付ける上司は、それが当たり前だと考えています。自分がかつての上司から同じことをされていたので、「部下は上司の尻拭いをするものだ」と考えているのです。

たとえば、定時に帰りたいという理由だけで、仕事を部下に押し付けて残業をさせたりします。残業する部下を尻目に、自分は飲みに行ったりします。

かつては通用した働き方かもしれませんが、今は時代が違います。残業管理が企業の生命線となっている今の時代では、非難を集めて当然です。

その上司、本当に姑息な人?

部下に見えるのは上司のほんの一面

姑息な上司の困った点を紹介してきました。ただ、「うちの上司も姑息だな」と思った際には、ひとつ注意していただきたいことがあります。

上司に不満を持ったとしても、役職者であることは事実なのです。平社員時代の功績を評価されたからこそ、上司として現在の地位に就いています。

しかし、上司の平社員時代の功績を、部下はなかなか知ることができません。上司の強みは、部下から見えにくいのです。

つまり、部下に見えているのは、上司の「管理職としての一面」だけです。部下には上司の足りない面ばかり目に入ってしまい、どうしても不満を抱きやすくなってしまいます。

「ピーターの法則」

部下が上司に不満を抱くメカニズムは、「ピーターの法則」という考え方によってわかりやすく説明することができます。

「ピーターの法則」は、1969年にローレンス・J・ピーターという教育学者によって提唱されました。会社組織の中で、能力主義に基づいた昇進がどんな結果をもたらすのか説明したものです。

能力主義の組織では、メンバーは能力の限界まで昇進すると仮定します。つまり、出世のゴールは、能力の限界です。言い換えると、出世のゴールでは、誰もが無能になってしまいます。

たとえば有能な平社員は、無能な管理職になります。有能な管理職は、無能な役員になります。あらゆるポストは無能なメンバーで満たされるのです。

かなり誇張された考え方ですが、上司が無能に見えてしまうメカニズムをわかりやすく説明してくれます。平たく言えば、無能に見える上司も、管理職というポストの中で懸命に頑張っているのです。

上司に歩み寄ることも必要

上司に不満を抱くのは簡単です。ただ、上司の置かれた立場に想像を巡らせて、歩み寄って考えることも大切です。

たとえば新入社員が、指導役の主任に対して「ろくに指導をしてくれない」と不満を抱えているとしましょう。問題の主任は、新入社員の相手をするよりも、課長のデスクで話し込んでばかりいます。

新入社員は、主任に放置されていると感じています。また、課長と話してばかりいる主任のことを、「自分の仕事のことしか考えていない姑息な人間」とも思っています。

しかし、主任が現在のポストに就いたばかりだとしたら、どうでしょう。仕事の進め方について暗中模索の状態にあり、相談を仰ぐため課長のデスクにいるのだとしたら、どうでしょう。

また、新入社員への指導の仕方についても悩んでおり、そのアドバイスも求めていたのだとしたら、どうでしょう。それでも「姑息な人」だと言えるでしょうか。

主任は主任で、一生懸命に頑張っているのです。主任の立場を想像せずに「姑息な人」と早とちりするのは、それこそ自己中心的で姑息な考え方です。

この場合に新入社員がすべきなのは、自分の方から主任に歩み寄ってコミュニケーションをとることです。上司と部下の関係を深めるには、部下の方から行動することも大切です。

姑息な人の対処法とは?

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