温かい笑顔は、人を明るい気持ちにします。一方で、人を傷つけてしまうような冷たい笑顔もあります。笑うことには、様々な意味合いがあるのです。
そのため「よく笑う人」に対する印象にも、実に様々なパターンがあります。よく笑う人を見て楽しい気持ちになることもあれば、不安な気持ちになることもあります。
せっかくなら、冷たい笑顔よりも温かい笑顔に囲まれて暮らしたいものです。そこで今回は、よく笑う人の特徴について詳しくみていきます。
温かい笑顔と冷たい笑顔を見分けられるように、よく笑う人の心理について詳しく学んでいきましょう。
よく笑う人の6つの特徴とは?よく笑う人になる方法も紹介!
人生を楽しんでいる
快活な笑顔を見せる人は、明るいオーラを放ちます。人生を心の底から楽しんでいるからです。どんな悩みも笑顔で乗り切る強さを持つ人は、とにかくよく笑います。
ただし人生を楽しんでいるからといって、必ずしも恵まれた環境にいるわけではありません。たとえば重い病気に苦しんでいても、決して笑顔を絶やさない人がいます。
重い病気に苦しむ毎日の中でも、小さなことに喜びを感じます。家族や看護師さんへの感謝も忘れません。目の前の一日一日を大事にすることで、病気の辛さに打ち勝とうとしているのです。
一日一日を大事に生きようとする気持ちを持てば、人は自然と笑顔になります。すると、どんな境遇にあっても人生を楽しむことができます。
明るい笑顔を見せることは、人生を楽しもうとする強い意志の表れなのです。人生を楽しんでいる人の特徴は、よく笑うことです。
周囲の雰囲気を明るくしてくれる
人生を楽しんでいる人の笑顔は、周囲の雰囲気も明るくしてくれます。ふさぎ込んで浮かない表情をしている人も、心の底から湧き出る笑顔を見ると、思わずつられて笑ってしまうのです。
たとえば、職場にいつも不機嫌な様子の上司がいるとしましょう。不機嫌な上司のせいで、職場の雰囲気はずっと暗いままです。誰もが浮かない表情で仕事をしています。
そこへ、支社の若手社員が異動してきました。若手社員は職場の暗い雰囲気に負けず、明るい様子で振る舞います。誰に対しても元気な笑顔で挨拶するのを忘れません。
明るく笑って挨拶されると、挨拶をされた側も思わず笑みがこぼれます。表情が緩むと、気持ちも自然と明るくなります。よく笑う若手社員を中心に、職場の雰囲気が少しずつ明るくなりました。
職場の雰囲気が明るくなってくると、いつも不機嫌だった上司の様子も変わります。ひとりだけ不機嫌なままでいるのは、意外とエネルギーがいるものだからです。
最終的には、いつも不機嫌だった上司でさえ、時折笑顔を見せるようになりました。よく笑う人の笑顔は、周囲の人の気持ちまで明るくしてくれるのです。
会話の相手がよく笑うと安心できる
笑顔はコミュニケーションの手段でもあります。笑顔には「あなたのことを味方だと思っていますよ」というメッセージを伝える意味もあるのです。
そのため会話の相手がよく笑ってくれると、「どうやら嫌われていないようだ」と安心できます。逆に話し相手がまったく笑ってくれないと、嫌われていないか非常に不安になってしまいます。
たとえば、会社以外の人間関係を作ろうと思い立った人が、勇気を出して地域のボランティアサークルに顔を出してみたとします。
初対面の人ばかりなので、少し緊張してしまいます。腰が引けるような気持ちをぐっとこらえて、自分から話しかけてみることにしました。
話しかけた相手が笑ってくれると、とても安心することができます。サークルの仲間として迎え入れてもらったという実感を持つことができるからです。
一方、話しかけた相手が笑ってくれないと不安になってしまいます。仲間として認めてもらえていないように感じてしまうからです。
会話をしながらよく笑うことで、初対面の相手とでもすぐに打ち解けることができるのです。
目が笑っていない人もいる
心のこもった笑顔は気持ちがいいものですが、中には笑顔に心がこもっていない人もいます。笑顔に心がこもっていない人は、どこか目が笑っていないように見えます。
目が笑っていない人の笑顔からは、本心をうかがい知ることができません。何を考えているのか分からないので、とても不安になってしまいます。
目が笑っていない人に多いのが、「とりあえず笑う」というタイプです。コミュニケーションがあまり得意ではなく、とりあえず笑っておけばいいと思っている人は目が笑っていません。
普段は無表情のことが多いです。話しかけると笑顔になるのですが、作り笑いなので次第に「おかしいな」と思うようになります。
笑うタイミングでもないのに笑顔になられたりすると違和感を覚えるのですね。目が笑っていないと何を考えているか読めなくなります。
笑顔は、時に内心を隠す仮面にもなります。心がこもっていない笑顔ばかり見せる人は、周囲の人をたまらなく不安な気持ちにさせるのです。
場の空気を読まずに笑う人もいる
よく笑う人の印象は、場の空気にも大きく左右されます。時と場合をわきまえず、自分のことしか考えずに笑う人は、周囲の人を嫌な気持ちにさせます。
たとえば、大学受験に失敗してしまった受験生について考えてみましょう。第一志望の大学に落ちてしまい、悲嘆にくれています。心配する友人たちからは、優しい言葉をかけられます。
しかし友人の1人は、場の空気をまったく読まない人でした。受験生が心の底から落ち込んでいるにもかかわらず、「隣のクラスの〇〇は受かったらしいぜ」などと言って笑うのです。
笑った当人としては、軽い冗談のつもりでした。しかし、第一志望に落ちたことを知った直後の受験生は、とても冗談として聞き流せる精神状態ではありませんでした。
冗談を言って笑うためには、時と場合をわきまえることが必要です。真剣なときの笑顔は空気を読めていないことが多くなります。
ある場面では冗談として成立する言葉も、違う場面では人を傷つけてしまいます。
にもかかわらず、時と場合をわきまえずに言いたいことだけを言って笑う人は、周囲の人を嫌な気持ちにさせてしまうのです。
悪意に満ちた笑いもある
時と場合をわきまえないどころか、どんな場合にも人を傷つけてしまうような、悪意に満ちた笑いもあります。最初から人を傷つける目的で笑う人もいるのです。
たとえば、部下のことをつぶそうとしているパワハラ上司を例に考えてみましょう。
パワハラ上司のパターンとして、怒鳴りつけることで部下を追い込む場合があります。一方で、部下のことをあざ笑うことで追い込んでいく場合もあるのです。
「同期の○○は出世したのに、お前はいまだに平社員だな」「そんなこともできないのか。ポンコツだな」
あざ笑うことで部下を追い込むパワハラ上司は、何かにつけ部下の揚げ足をとって笑います。第三者から見ると少しきつい冗談でしかないようにも見えますが、部下の活力を確実に奪っていきます。
毎日のように上司から笑われ続けることで、部下は底知れない無力感に陥るようになります。どんなことをしても揚げ足をとられて笑われると思うと、何をする気にもならなくなるからです。
怒鳴りつけるパターンのパワハラなら、第三者からもわかりやすいです。しかし、あざ笑うタイプのパワハラは第三者からわかりにくく、それだけタチが悪いといえます。
笑いは時に、人から生きる力を奪う暴力ともなりうるのです。悪意に満ちた笑いを絶やさない人は、非常に恐ろしい存在です。