部下がやる気をなくす理由
部下を信頼しない
いつまでたっても部下を信用しない上司がいます。常に確認や催促ばかりされては、きちんとやっている部下のやる気もなくなってしまうでしょう。
これは恋人関係で考えてみてください。彼氏を信用せず『浮気していない?』『本当に友達?』としつこい彼女がいると段々彼氏は苦痛になります。
そして信用されていないことで、付き合っていく自信をなくすものです。また彼女への愛も冷め、本当に浮気してしまうこともあります。
反対に彼氏を信用している彼女であれば、裏切ることができません。期待に応えようと感じ、信頼してくれる彼女を大切にするでしょう。
信頼というのは簡単にできるものではありません。しかし信頼してみる気持ちが、相手のやる気に火をつけることもあるのです。
同じ仕事しか任せない
同じことを毎日していると、慣れてきます。この『慣れ』が少しずつ『飽き』に変化してしまうことは多々あるでしょう。
しかし同じように見えても仕事は変化があるものです。上司がそのバランスをうまく汲み取って部下に依頼をする必要があります。
いつまでも『〇〇をする役』と固定してしまうのは、避けるべきでしょう。同じ仕事ばかり任せてしまうと、日々やる気が低下してきてしまうのです。
仕事を強要する
仕事を指示するのは、上司の役目の一つです。ただし命令してしまうと部下はやる気をなくしてしまうことが多いでしょう。
『やってほしい』『やってください』『やる必要がある』という言い方であれば良いです。ただ『やれ』『しろ』と言われると、途端に嫌になってきます。
上司が部下の時代には、命令されるのも当たり前だったでしょう。しかし時代は変わり、命令されることに抵抗のある世代になったのです。
尊敬する人がいない
もし上司が尊敬できる人だった場合、部下には目指すべき人ができます。それが目標となり、やる気アップにもつながるでしょう。
しかし尊敬できる人がいないと、何を目指して良いのかわからないのです。目指すべきもの・人がないので進む道も閉ざされています。
『頑張ったところで行く先が、この上司の姿か・・』なんて思っているのかもしれません。上司に夢を持てず、やる気がなくなってしまうのです。
会社の方向性が合っていない
会社には社風というのがあります。社風は価値観が合う人もいれば、違和感にしか持たない場合もあるものです。
たとえば営業方針でも、
『お客様が納得しなくても無理矢理でも獲得しろ』
『お客様が納得しないと獲得する意味がない』
というものがあります。
どちらも営業としては必要なことです。しかし性格や価値観によってはストレスに感じてしまうこともあります。
要は会社の方針が自分に合っているかどうかがポイントなのです。方向性が合っていないと、苦痛になってしまいやる気も失われていくでしょう。
やりがいを感じない
仕事をするうえでの『やりがい』は、人によって異なります。何に喜びや満足を感じることができるかということが、やりがいにつながるものです。
たとえば、
などというものがあります。
月に1度でも『この仕事をしていて良かった』と思うことが、やりがいです。辛い仕事でもやりがいを感じることでモチベーションを上げることができます。
やりがいを感じることができないと、やる気もでません。ただ漠然と仕事をこなすだけになってしまうのです。
自己評価が低い
部下の中には、自分に自信がなく自己評価が低い人もいます。『どうせ』『でも』と自分の仕事に制限をかけてしまうのです。
そのため何に対しても前向きになれずに、日々の業務に意欲を出すこともできません。そして、やる気がなくなってしまいます。
馬鹿にされる
上司の中にはパワハラのように威圧的に見下すように話す人もいます。部下であっても、馬鹿にされてはプライドが傷つくのは当然です。
「そんなことも知らないのか?」
「こんな資料しかできないのか?」
このように言われてしまうと、やる気を失ってしまいます。期待されていないのであれば、どうでもいいと諦めてしまうようになるのです。
別の夢ができてしまった
今している仕事の延長に自分の夢があれば、やる気も出るでしょう。しかし別の夢ができてしまうと、途端にやる気がなくなってしまいます。
今頑張っても、ここでは自分の夢を叶えることができないと感じているのです。おそらく転職も視野に入れているのでしょう。
別の夢や会社に意識が向かうと、今の業務に興味がなくなります。そうすると、とりあえず仕事を終わらせることだけが目的になってしまうのです。
頭ごなしに怒られる
部下もさまざまな考えのもとで仕事をしています。ミスをしたり結果が出ないことがあっても、部下なりの言い分があるでしょう。
それを少しも聞かずに頭ごなしに怒られると、とてもやる気がなくなります。結果して見てくれない上司に対して失望してしまうのです。
こんなに頑張ったのに認めてくれないという気持ちから、モチベーションが下がります。そしてやる気がなくなってしまうのです。
意見が何一つ通らない
部下が会社や仕事効率のことを考えて、意見や要望を伝えてくることがあります。それを受け止めて、討論や議論につなげているでしょうか。
例え意見が通らなくても、そのための話し合いの場が持たれていれば納得します。しかしそれすらなく、上司のところで止まってしまうと何も言う気持ちがなくなってしまうでしょう。
自分の意見がまるで反映されない。また意味を持たない。このようなことから、部下は向上心や意欲がなくなってしまうのです。
他の人と比較される
「〇〇は、もっと効率よく仕事をしている」
「同期の〇〇は、昇進したらいいのに・・」
「〇〇さんの資料はもっと丁寧でわかりやすい」
このように他の人を引き合いに出されるのは、誰でも良い気がしません。優れているところは、人によって異なりますよね。
それなのに他人の優れているところと、自分の苦手なところを比較されるのは心外でしょう。なぜ自分は評価されないのかと自信をなくして、やる気までなくなってしまうのです。
『だからダメなんだ』と人格否定される
上司が言ってしまうセリフとして多いのは「だからダメなんだ」という人格を否定するよう言葉です。あまり意識せずに、つい放ってしまう人も多いでしょう。
もちろんダメなところを改善するのは上司の役目です。
「確認をしないから、ミスをしてしまんだ」
「事前調査をしないから、契約を取ることができないんだ」
このように理由があり、具体的にダメなところを指摘するのは良いでしょう。しかし理由も具体性もなく、ダメだと言われては部下も改善のしようがありません。
自分は会社に必要のないダメ人間なのだと落ち込み、やる気をうしなってしまうのです。
周囲と気が合わない
会社は仕事をしに行くところです。学校ではないので、人間関係のことを気にするのはおかしいと思う人もいるでしょう。
しかし実際に退職を考えている若手社員の多くは『人間関係』に悩んでいます。周囲とうまくいかないことが、モチベーションを下げてしまいやる気を奪ってしまうのです。
能力よりも仕事の質が低い
あくまでも主観ですが、任されている仕事が自分の能力よりも低いと感じることがあります。そうすると、仕事がつまらなく感じてしまうのです。
例えば、小学6年生が毎日小学3年生の勉強をしていたら退屈になりますよね。それよりも中学生の勉強をした方が面白みもあるでしょう。
仕事は自分の実力やレベルよりも高いものである方がスリルとやりがいがあるものです。それが仕事の楽しさにつながるのでしょう。