ふと目が合い、思わずはにかむ。赤信号を待っている間、さり気なく髪を撫でてくれた彼の手にキュンときた。
何もなかった顔をして運転を再開させた彼の横顔に、またキュンとなってしまった。嬉しくて、どきどきして、「このまま時間が止まらないかな」なんて、今日は本気で思えた。
恋人との時間の中で、黙っていても分かち合える、その一瞬一瞬が宝です。さらに、拍車をかけてふたりの温度を上げるもの。それがキスシーンですよね。
今回は、数あるシーンの中からキスシーンを切り取り、男性の行動心理や傾向の背景を考えていきます。
そこから見えてくる彼の性格について、ひも解いていきましょう。
キスで分かる彼氏の8つの性格とは?
目配せキス
キスするときに目配せしながら様子をうかがう男性は、フィーリングで相手の気持ちに気づくことが苦手なタイプです。
それらしいムードになったことは察知できていますが、相手の気持ちを確信するには至らないのでしょう。
元々自信がない、もしくは恋愛経験が少ない、あるいは過去にキスを拒否されたといった、トラウマがあるなどが背景にあります。
過去の女性と比べて、今の彼女は高嶺の花と感じている場合には、少し腰が引けているとも考えられます。
目配せキスに酷似しているのが、事前に「キスしてもいいかな…」と確認するタイプです。臆病でありながらも優しい性格の持ち主でしょう。
相手のことも、自分自身のことも傷つけたくないのです。おだやかな恋を望むのであれば満足できますが、アクティブな女性には物足りないかも知れません。
頬への優しいキス
会話にあいさつや前置きがあるように、キスにもステップがあります。
さわやかな頬へのキスを欠かさない男性は、相手の気持ちを第一に考え、気遣うことに長けていると言えます。
また、彼自身が子供の頃からたくさんの愛情を受けてきたため、前向きだけど焦らないという愛情表現が身についているのかも知れません。
愛されることに潜在的な自信がありますので、彼女のことも自然と信頼していくはずです。また、愛情表現にも長けています。
さわやかに気持ちを表現し、心地よい関係を築くこのタイプは、『安心感』という点で、申しぶんのないタイプと言えます。
ただし、優しすぎたり、ユーモアに富んだ会話が苦手だったりと、様々なシーンで物足りなさを感じることは否めません。
長いキス
とにかく長いキスをしたがる男性には、自己陶酔の気配が感じられます。相手がどう感じているのかへの配慮が浅く、キスという行為そのものに勝手に夢中になってしまいます。
寂しがり屋な性格が背景にひそんでいるか、寂しさの表現方法が一方通行になっているのかも知れません。
彼女への愛情表現についても不器用になりがちです。「好き、好き」の連続、忙しいと伝えてあるのにラインを何通も送るなどが代表的な例です。
愛情はあります。彼女とうまく関係を深めていきたいという気持ちもあります。自信のなさや寂しさがベースにある恋愛は、一方通行に気持ちを押す、束縛するといった行動に流れがちです。
強引なキス
強引にキスをしてくる男性には、押しの強い自信家が多いと言えるでしょう。このため、女性の気持ちに対して鈍感と言わざるを得ない場面が往々にあります。
たとえば、初めてのデートなのに近所のスーパーに行くようなラフな格好で現れる。大切であるはずの彼女との時間に、バイク雑誌やカーオーディオのカタログを読みふるといった行動です。
一緒にいたいという女性の気持ちを上手くくみ取れず、一緒にいるからオッケーと思ってしまう。せっかく目の前に彼女がいても、その表情や態度の変化を見落としがちです。
自分のやることに迷いがありませんのでとにかく、ぐいぐい引っ張ってくれることを求める女性にはマッチします。
また、いつも男友達に恵まれていて、リーダーシップを発揮してきたような男性であれば、昔かたぎの男らしさは期待できます。
ただし、出逢ってからの日が浅い段階から、隙あらばキスしてやろうという行動が目立つようなら、単に体がめあてということもあるので要注意です。
キスと同時にボディタッチ
すぐに腰に手を回してくる、体を引き寄せる、胸や脚を触るなどのボディタッチを好みます。このタイプにも体めあての傾向を見て取ることがあります。
これまで女性にモテてきた、狙った獲物は外したことがないといった体験がそういった大胆な行動に走らせるのでしょう。
キスは次の行為へのステップに過ぎないと捉え、早く次の段階に進めたいと気持ちが先走っていきます。
男女問わず、成功体験を積むことは自分の魅力を高める糧になるはずです。残念ながらこのタイプは、これまでの体験に溺れているのです。
よほどの刺激を求めている女性か、相当な技量がなければ操れない男性として分類できます。
ただし、これまでの実績(モテてきた、成功体験がある、女性を惹きつける)はあります。ともすると、魅力的な男性が多いとも言えます。
モテてきた人はやっぱりモテるという定義は、誰もが知っている通りです。危険な香りや手に負えない雰囲気を、つい甘い蜜のように感じてしまう女性が多いのも事実でしょう。
ソフトなキスが日常的
欧米人が一日に何度もキスをしたり、言葉で愛を伝え合うのは広く知られています。日常的なキスは、いつも気にかけている、存在を意識しているという心の表れです。
また、欧米人の捉え方の一つに『キスとはお互いを褒め合うこと』という価値観があります。今日も素敵だね、いつもありがとう、頑張ってるね。そんな気持ちを体現しているのですね。
常に自分を見てくれて、感謝の気持ちや褒めたい気持ちを表してくれることは、女性にとってはこの上ない喜びです。
ただし、ソフトなキスが習慣化している男性は、待ち合わせの場所でも買い物の途中でも、待ったなしです。
女性側がオープンで愛情表現を交わすことに積極的なタイプであれば問題はありません。でも、場所によっては嫌だ、恥ずかしいと感じる女性も少なくありません。
そのことに慣れてしまえば幸せな毎日ですが、面倒に感じる可能性も秘めています。
プロセス重視のキス
今日は映画を観に行くだけ、次に会ったときは手をつなぎ、それからハグを…と、キスまでにいくつもの段階があります。
安易に手を出してこない、体がめあてではないという意味では安心感があります。女性に対し、失礼のないジェントルマンという捉え方ができます。
様々な行動の背景に、厳しくきちんと育てられたという家庭環境が見え隠れします。一つ一つのことをしっかりとやり遂げ、こまめに動くことが得意であるはずです。
真面目で几帳面な性格の持ち主だから、彼女を悲しませることは少ないでしょう。反面、女性の期待を上回るようなドラマティックな展開や、夢のような時間を提供することは苦手と言えます。
自分のシナリオにしたがって、コツコツと進めていくばかりで、融通は利きません。旅行やコンサートなどのサイト比較、お勧めスポットを調べて臨むといった計画性に長けています。
多くの期待をあきらめ、落ち着いて付き合うと覚悟を決めてしまえば理想的な相手かも知れません。
ドラマティックなキス
食事は海辺のオープンレストラン、次に超高層ビルやヘリから夜景を見せるなど、彼の頭はアイデアであふれています。
特に誕生日やクリスマスイブなどのイベントにおいては、映画のような体験をすることになるでしょう。
このタイプが何故、ドラマティックな環境を用意するのか。大きく分けて3つのパターンが背景にあります。
- 女性を喜ばせる能力が元々高い。自然と女性に愛され、良い関係を築いていける。
- これまで女性に縁がなかった。なんとかして彼女を喜ばせたい。
- これまで出逢った女性と一線を画している。これまでとは違ってあなたは、高嶺の花でありベストパートナーになりたい。
サンセットを見せ、おしゃれなお店に連れていき、サプライズ的プレゼントを用意する。彼女が喜び感動することが彼にとっての一番の喜びです。
花やアクセサリーを渡され、高原や海や夜景のプレゼント。確かに嬉しいできごとです。ただし、サプライズをしてくれるからと言って、その男性自身も魅力で溢れているかどうかは別問題です。
あなたよりも背が低いかも知れないし、プロ野球の話題ばかり興奮気味に話す人かも知れない。せっかく予約したおしゃれなレストランで、驚くような大食いっぷりを見せるかも知れません。
景色やお店やデートコースはおしゃれであっても、自分のことは案外おかまいなしという男性も少なからずいるものです。
キスの仕方で性格は分かる
素敵なキスシーンの主人公に自分を照らし合わせて、映画や少女漫画やテレビドラマに熱を上げてきた女性たち。
何度恋を経験しても、私たちにとってキスは最大のできごとです。なのに、なかなか思い描いてきたようなキスに出会えない。前の彼氏とはしっくりきたのに、今の彼氏のキスは何かが違う。
「何かが違う」「思っていたのと全然違う」「ちょっと待ってほしい」と違和感を覚えてしまう。夢中になるどころか、頭の中でいろんな考えが交錯してしまって、どんどん冷めていきますね。
きっとそんな体験を多くの女性がしてきたのではないでしょうか。
今回はキスの相手にスポットをあてて背景にある行動心理や性格を掘り下げていきました。
テーマから見えたことは、男性の意識や求めているものが自分と一致していなければ、素敵な経験にはなり得ないということです。
包み込まれるような温かい時間を思い描いても、相手がとにかく体に触りたいという意識しか持っていなければ…。おのずと結果は見えてきます。
今ちょっと気になる人や、これまでのパートナーはどうだったか。行動を分析してみると、これからのあなたの恋人選びは少し違ったものになるかも知れません。
そしてもう一度押さえておきたい点は、主役はあなただということです。
当たり前のことですが、キスは一人でするものではありません。しかしながら、つい理想を思い描きすぎて、盲点になりがちなことでもあります。
女性が夢のようなキスシーンを思い描くように、男性もまた、刺激ある魅力的な体験を探し求めているはずです。
最高の瞬間を手に入れるための必需品は、相手選びと自分磨き。このセットだと言えるでしょう。