一度はお互いに愛し合って結婚をしたのに、いつの日か離婚という選択をせざるを得なくなる夫婦が増えています。
離婚を決意するにはそれなりの理由があり、勇気も必要です。必死に我慢してきたけど、限界がきてしまい離婚に踏み切るケースもあります。
本当に相手のことが嫌いになってすぐにでも別れたいと思っていたのに、離婚にも辛い瞬間があるのです。離婚というのは非常に体力が必要になります。
嫌になったからと言って、明日からバイバイとはいかないわけです。2人だけの問題ではなく、両親や子供も巻き込むわけなので、辛い場面もたくさん出てきます。
離婚というのは、人生において非常に大きな選択です。人生において何度か大きな分岐点がありますが、離婚を決める時もその1つではないでしょうか。
離婚するときに辛い5つの瞬間とは?
子供の話をするとき
離婚となれば、当然子供にも大きな影響が出てきます。離婚すれば、どちらか一方が親権者となり、子供と一緒に暮らして面倒を見ていく必要があります。
一般的には、子供を引き取りたいと思う親が多いのですが、子育てという観点から母親が親権者になることが多いようです。
しかし、お互いに譲れない部分があるので両者の意見がぶつかり合い、なかなか話し合いが進まないケースもあります。そうなると、精神的にも辛くなってきます。
ましてや、親権をとりたいのにとれなかった方は辛い思いをするでしょう。たとえ親権が母親でも、面会の回数や養育費のことで夫と揉めることが多々あります。
お互いのことは嫌いでも、子供のことは愛している場合が多いので、どうしてもお互いの主張がぶつかり合ってしまいます。そうなると、話し合いが非常に長期になることもあります。
両親に反対されたとき
離婚を最も反対する可能性があるのは両親でしょう。物わかりの良い両親なら良いですが、昔ながらの考え方の人は、離婚を良く思っていません。
特に、女性の離婚となると両親が反対する場合もあります。年齢的なことや、子育てのこと、仕事のことなどでたくさんの心配事があるからです。
どちらかというと、田舎の方は離婚を反対するケースが多いようです。そうなったときに、どうやって両親を説得するかが重要になります。
当然、離婚をした場合は両親の助けがあれば、かなり生活が楽になります。どうせなら、両親にもきちんと理解をもらってあなたの味方でいてもらいたいですよね。
たとえ反対したとしても、あなたのことが嫌いだから反対しているわけではありません。むしろあなたのことが心配で仕方がないから反対しているのです。
しかし、離婚するのもしないのも、その後の生活もあなた自身の人生です。親の人生を歩むわけでもなく、1番辛いのもあなたなのです。
ですので、たとえ反対されても自分の気持ちを押し切るくらいの気持ちでぶつけてみてください。そうすれば、あなたの思いは両親にも届くはずです。
あなたを育ててきた親ですから、あなたのことを最も良く理解しています。辛い時間かもしれませんが、乗り越えなければいけないところです。
慰謝料や財産分与の話をするとき
離婚後に最も揉めることの1つがお金の問題です。お金が有り余っているならさほど問題にはなりませんが、生活ギリギリの場合は非常にシビアな問題です。
離婚の話し合いをする際に、慰謝料や財産分与、養育費の話をするのですが、これがスムーズにはいきません。一般的には、夫が経済力があることが多いので夫に請求する形になります。
夫側からしても、あなたのことが好きでないなら少しでも少なく済ませようと思うはずです。女性の方が経済的に弱い立場の場合、どうしても強く請求しにくい部分もあります。
しかし、今後の生活を考えると少しでも多くもらっておかないと後々後悔します。お金のことをあらかじめ決めておかなかったことで後悔する人が後を絶ちません。
特に、子供の養育費だけは子供のためにもしっかりと決めておかないと自分の首を絞めることになります。子供がいる場合は、1番冷静になれなければいけない場面です。
お金の話し合いというのは、非常に相手との折り合いがつきにくく、揉める原因でもあります。男性側も、なかなかイエスと言わずに裁判までいくこともあります。
すると、決着が着くのに年単位とかかる場合もあります。そうなれば、体力的にも精神的にも辛くなってきます。
お金の話し合いをする上でのポイントは、自分自身も少し折れることです。「○○はいらないから、その代り養育費を多めに欲しい」のように条件付きにするのです。
すると、相手も自分ばかりが損をするわけではないと感じるので、要望に乗ってくれやすくなります。
子供に離婚のことを話すとき
いくら子供とはいっても、両親が離婚すればその異変に気付きます。一見何も分からないように見えても、子供ながらに親に気を遣っていることもあります。
両親が離婚をすれば、子供に及ぼす影響は絶大です。苗字の変更、片親の寂しさ、愛情不足など、悪い影響が多々出てくる可能性があります。
いつかは、子供にも全てを話さなければいけないときがきます。ごまかしても子供には分かりますので、きちんと向き合う必要があります。
とはいっても離婚の詳しい説明までしても理解できないので、理由があってお父さんとは一緒に暮らせないということを説明します。
しかし、母親として子供に離婚の話をするときは非常に辛い瞬間です。子供からすれば、なぜお父さんと離れなければいけないのか理解ができません。
子供が悲しい顔をして泣いている中、向き合わなければいけないのです。
家族の思い出を整理しているとき
離婚が決まれば、家の中を整理して荷物をまとめる作業に入ります。そして、荷物をまとめる際にたくさんの家族の思い出が出てきます。
遊びに行ったときの写真や、一緒に使った家具など、中には楽しかった思い出もたくさんあるでしょう。また、結婚当時の仲良かった頃の写真が出てくるかもしれません。
その当時はまさか離婚するなんて思いもしなかったはずです。しかし、結果として離婚することになってしまった以上、思い出も捨てることになるかもしれません。
家族みんなで撮った写真を捨てる際は、複雑な気持ちになるはずです。今は離婚したくても、その当時は楽しそうな顔で映っています。
それらの思い出を整理するときは自然と涙がこぼれる場面もあるでしょう。非常に辛いときでもあります。
しかし、それを乗り越えなければ次のスタートが切れません。離婚後は新たな人生の始まりですから、思い切りも重要です。
本当に離婚すべきなのか
上記でもふれたように離婚をするにも相当のエネルギーが必要です。長い時間と、話し合いを乗り越えて結婚生活に終止符を打ちます。
また、離婚をしたとしても必ずしも幸せになれるとは限りません。離婚して幸せな生活をしている人もいれば、今よりも生活レベルが下がり、辛い思いをしている人もいます。
大切なのは後悔しない選択をすることです。その場限りの勢いではなく冷静な判断が求められます。少しでもまだ迷いがあるのなら、決断するのは早いかもしれません。
あまり焦らずに、今一度本当に離婚するべきなのかを真剣に自分に問うてみてください。離婚のメリットとデメリットの両方を考えて天秤にかけてみるのも大事です。
一度、別居してでもお互い自分と向き合う時間をとってみるのもいいでしょう。少し距離を置くことで、相手のことを考える時間ができます。
そうすることで、顔を合わせているときよりも冷静な考え方をすることができます。離婚後の生活シーンなどを想像してみるのもいいでしょう。
一度離婚をしてしまうと、後戻りはできません。当然、世間から冷たい視線を受けることもあるでしょう。しかし、それでも自分が考えて決めたことなら堂々と前を向いていけばいいのです。
他人の人生ではなく、自分の人生を歩むのですから、自分自身で最も良い道を選んでください。